(世界史)「古代文明の成立~10世紀」

2023年4月26日世界史

世界の歴史は神の出現からはじまる。神が人間を創造したのか、それとも人間が神を創造したのか?
 世界史を見ると、民族の生活や思想の原点に宗教があることに気づく。ゾロアスター教、バラモン教、ヒンズー教、仏教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、道教、儒教など、それらは全て民族の生活そのものに密接に結びついていた。
●だがあるとき、人間は神々を「唯一神」「絶対神」とあがめた。その時から人間は、「神」の名のもとに人間同士で凄惨な戦争を繰り返すようになった。「聖書」創世の書、第17章には次のようにある。アブラハムが「主」を唯一神として「契約」を定めたところである。キリスト教の根本概念である「主」との「契約」と「主」からの「許可」である。東洋的で多神教的な感覚からすると、キリスト教的「主=唯一神」の理解は難しい。
ここでは、綿引弘「世界の歴史がわかる本」全三巻三笠書房2000年刊、綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」三笠書房2008年刊、「クロニック世界全史」講談社1994年刊、「丸善エンサイクロペディア大百科」丸善1995年刊から要約・引用した。また「世界の歴史」中央公論社1961年刊より要約・抜粋した。また吉川弘文館「世界史年表」も参考にした。関連する写真、著作からも引用した。

旧約聖書・創世の書第17章(最初の部分)

(出典)「聖書」フェデリコ・バルバロ訳1980年講談社刊。
第17章 アブラムが99歳になったとき、主(しゅ)が彼に現れてこう仰せられた、

「私は、エル・シャッダイ。おまえは、私の前に歩み、全(まった)き者となれ。
私は、おまえと私との間に契約(けいやく)を定め、おまえの子孫を大いにふやす、大いにふやす」。

直ちにアブラムが面(おもて)を地に伏せると、主はまた彼に仰せられた、

「これは、私とおまえとの契約である、おまえは民の大いなる群れの父となる。
そして、おまえはもうアブラムの名を名のらず、アブラハムと名のることとなる。
それは、私がおまえをあまたの民(たみ)の父とするからである。
私はおまえに、非常に多くの子孫を与えよう。
おまえから多くの民が起こり、多くの王が生まれ出る。
私はおまえと、おまえの跡(あと)を継(つ)ぐ代々(よよ)の子孫との間に、契約を定める。
それは永遠の契約である。
こうして、私はおまえの神、おまえの跡を継ぐ子孫の神となる。
おまえとおまえの跡を継ぐ子孫に、いま、おまえが他国人(たこくじん)として住んでいる国、カナンの地のすべてを永遠の所有として与えよう。
私はおまえたちの神となる」。
(後半略)・・・・

★簡易通史(古代文明の世界・エジプト・メソポタミア)10-1
世紀別世界<要旨>
●世界各地の大河周辺で文明が形作られてきた。(エジプト、メソポタミア、黄河、インダスなど)
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは、先史時代からのエジプト・ヘブライ人・新バビロニア王国・ペルシア・アレキサンダー大王などについて述べる。

下

★簡易通史(古代文明の世界・インダス)10-2
世紀別世界<要旨>
●前2500年頃、インダス川流域に都市文明が起こった。その代表的な遺跡が、モヘンジョ・ダロとハラッパである。しかしこの文明は、前2000年前半に滅亡した。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは紀元前2500年からアーリア人・バラモン教・仏教などについて述べる。

下

★簡易通史(古代文明の世界・中国黄河)10-3
世紀別世界<要旨>
●前2000年頃には、黄河流域には小国家邑(ゆう)ができ、連合していったと考えられる。中国では、夏(か)・殷(商)・周を最古の王朝としている。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは紀元前11世紀からの周・秦・都江堰・「倭人伝の世界」・項羽と劉邦・漢などについて述べる。

下

★簡易通史(紀元前1世紀頃の世界)10-4
世紀別世界<要旨>(東の漢、西のローマの二大勢力)
●ローマ帝国、カルタゴを滅ぼし、奴隷制を基盤とする強国に成長。(西)
●漢帝国は周辺に勢力を拡大し大帝国を築く。しかし遊牧民族の匈奴は侵入を繰り返し、漢帝国を脅かした。(東)
●この(東西)間を結ぶシルクロードの交易で、イラン系のパルティア王国等が繁栄した。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは紀元前1世紀頃からのローマ帝国・「新約聖書福音書」・「紀元・元号」などについて述べる。

下

★簡易通史(1~4世紀までの世界)10-5
世紀別世界<要旨>
●ヨーロッパでは、ローマ帝国が「ローマの平和」を経て、東西に分裂した。
中心は東ローマ帝国(ビザンツ/ビザンティン帝国)のコンスタンティノープルに移った。
●インドでは、クシャーナ朝(45年)(ガンダーラ文化)が繁栄した。
●中国では、後漢末の群雄割拠から、漢の滅亡、三国時代を経て、五胡十六国時代に入る。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは紀元前1世紀頃からのローマ帝国分裂・中国・三国時代などについて述べる。

下

★簡易通史(5世紀頃の世界)10-6
世紀別世界<要旨>
(ゲルマン民族と五胡の大移動)
●ヨーロッパでは、ゲルマン諸族がローマ帝国領へ侵入し、西ローマ帝国を滅ばす。
●フランク王国は勢力を拡大。ビザンツ帝国(東ローマ帝国)は打撃を受けながらも生き延びた。
●西アジアでは、ササン朝ペルシャ、インドではグプタ朝が発展。
●東・北アジアでは、匈奴を中心とする五胡が華北に侵入、16の国を作り漢民族を支配した。
その後南北朝時代を迎える。多くの漢人が移住し、江南の開発が進んだ。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは5世紀頃からのゲルマン民族の大移動・西ローマ帝国滅亡・テオティワカン・ヒンドゥー教などについて述べる。

下

★簡易通史(6~7世紀頃の世界)10-7
世紀別世界<要旨>
●ヨーロッパでは東ローマ帝国(ビザンツ帝国)が勢力を拡大。ササン朝ペルシャと抗争。
●アラビア半島にイスラム勢力が台頭。ムハンマド、イスラム教成立。
●中国では隋に続いて唐が成立。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは6世紀頃からの東ローマ帝国・ローマ教会とギリシャ正教会・イスラム教などについて述べる。

下

★簡易通史(8世紀頃の世界)10-8
世紀別世界<要旨>
(イスラム教国の勢力拡大、唐帝国の出現)
●西アジアに成立したイスラム教国が勢力を拡大し、北アフリカからイベリア半島までをも支配する帝国を築く。
●東アジアでは、強大な唐帝国が出現し繁栄した。
●ビザンツ帝国は、イスラム勢力に圧迫されて、領土を縮小した。
●フランク王国はカール大帝時代、フランス、ドイツ、イタリアを合わせた領域を支配した。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは8世紀頃からのフランク王国・イスラム帝国・唐・律令制と日本天皇制などについて述べる。

下

★簡易通史(9世紀頃の世界)10-9
世紀別世界<要旨>
●フランク王国が3国に分裂(フランス・ドイツ・イタリアのもとになる)
●ビザンツ帝国は、イスラム勢力の圧迫を受け縮小。
●中国、唐が滅亡し、五代十国の分裂期に入る。
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」

●ここでは9世紀頃からのフランク王国分裂・キリスト教ヨーロッパ文化の基礎となる・唐の滅亡などについて述べる。

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★簡易通史(10世紀頃の世界)10-10
世紀別世界<要旨>
*綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」
(ユーラシア全域で民族の大移動)
●西ヨーロッパでは、ノルマン人がイングランド、フランク王国に侵入し、王国をつくった。バイキングとして知られる。ノルマン人の交易は、バクダッドでアラブ商人とも行っていた。東欧でも、マジャール人が神聖ローマ帝国を圧迫した。ヨーロッパではこれらの侵入に対抗して封建制が成立していった。
●東アジアでは、トルコ系のウイグルや、モンゴル系の契丹族の遼が南下し、漢族を圧迫した。五代十国の分裂後「宋」が統一した。
●西アジアでは、トルコ系遊牧民が活発となり、バクダッドはトルコ系ブワイフ朝の支配下となった。
●中央アジアでは、トルコ系ガズニ朝が北インドに侵入し、イスラム教をもたらした。

●ここでは10世紀頃からのノルマン人の大移動・イスラム帝国の分裂・オットー大帝・宋・高麗などについて述べる。

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